JR東日本と水産物卸のフーディソンが、新幹線を活用した鮮魚輸送の実証実験を開始というニュースで驚いたことがありました。
甘エビは新潟県佐渡市で獲れたものを佐渡汽船、上越新幹線で東京まで輸送。生ウニは岩手県宮古市で獲れたものを岩手県北バス、東北新幹線で輸送する。生ウニは現地で塩水加工している。ともに東京駅から品川駅まではトラックを使用。
新幹線で鮮魚輸送は、トラックでの輸送よりも圧倒的に早い。朝、新潟で獲れたエビがその日のうちに、品川の駅ナカで売られているということになります。
ただ、私が驚いたことは、そこではなく、新幹線で鮮魚輸送を始めることになった経緯です。新幹線では、車内販売が減少しているとのこと。7月からは、ポットに入れた熱々のホットコーヒーの販売が中止になるそうです。そんな事になっていたのか?!
駅構内の売店や、コンビニの普及で、車内でカートを引いてやってくる弁当や飲み物販売の必要性が薄らいでいるのが理由のようです。車内販売準備スペースが、空く!そのスペースで魚を運ぶ。日本の人工減少で、新幹線利用者も減る見込み。「人がいなければ、魚を乗せればいいじゃない」ということ。
徐々に変化していたことに気づかず、いつの間にか常識になっていることはいくつかありますが、なぜ、その新サービスが必要だったのか考えると、既存の課題にたいしての解決案であることが、案外多いのかもしれません。