コインランドリーが登場するMV紹介の第88回目です。コインランドリーマシンを使った時間経過演出。
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植田真梨恵「さよならのかわりに記憶を消した」
暗めの画面づくりで、ソフター、洗剤、漂白剤の3つの販売機が並ぶコインランドリーが映し出されています。作業台のあるゆったり目の店内には、歴史を感じる SANYO の機械。店舗奥にあるドアーから、銭湯の建物内に併設されていて、道路側からも入れる店舗なのではないかとイメージが膨らみます。
「さよならのかわりに記憶を消した」は、映画『エターナル・サンシャイン』がモチーフのようで、「ほとんど映画のことしか歌ってなくて、映画の主人公の気持ちで曲を書いたものです」というインタビューも残っていました。
『エターナル・サンシャイン』はジム・キャリーとケイト・ウインスレットが主演の、別れがテーマの恋愛映画。好きだった時期があって、何かが食い違って、でも好きだった期間の自分を思い返した時に復元できる?出来ない?相手は自分と同じ様な気持ちをもっただろうか?そんなもしもをSFファンタジー要素「付き合っていた相手の記憶を抹消する」をエッセンスに不思議なタイムラインで進行します。伏線といいますか、時系列の整理のために複数回見直して感動を深める人が多いようです。
ヒントとしては、よく変わる彼女の髪の色が時間の基準になります。
「さよならのかわりに記憶を消した」のコインランドリーシーンの中で、他のこれまで80数本扱ったコインランドリー系ミュージックビデオには無かった、素晴らしい演出があります。ランドリーマシーン操作パネルの残り時間を、カウントダウン装置として使っているのです。
コイン投入口に近づくカットが数回あります。初めは白いコートの主人公がコインを入れた瞬間。残り時間6分のLED表示が赤く光ります。残り時間2分の時には窓扉を覗き込んでいますが、終盤、残り時間表示が消えたパネルがアップになったときには、主人公は眠ってしまい乾燥機の終了に気づきません。やがて、夢の中の出来事は終わり、ベンチからランドリーバッグを持って立ち上がります。夢は、散らかった記憶を脳が整理する時間とも言われています。思い出さない場所に入ったものは、それ自体もう忘れてしまいます。
持ち込んだ洗濯物は、居眠りして出ていく時に、少しでも軽くなっていたでしょうか。
コインランドリーオーナー様へ
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